「ほら、須藤くん困ってるじゃない。
そもそもあんたが勉強から逃げたいだけでしょ!」


「よしっ、急げ慎也!
逃げるぞ!」


上原は楽しそうに笑い、教室を出ようとする。


「あんたね、もう勉強教えてやらないよ!?」
「そんなこと言ったって、小野田は優しいから大丈夫!」


………はぁ!?


だけど私が返す間も無く、上原は教室を後にしてしまった。



「………ほ、本当に帰りやがった……!」


意味わかんない。
常識知らずにもほどがあるでしょ!



「………ごめんね、小野田さん。」



そんな私をみて、上原の代わりに須藤くんが謝ってくれるけど……


「そんな、須藤くんは1つも悪くないよ!」


なんか逆に悪い。