「お前って本当に可愛くねぇやつだな。」
こいつは私を傷つけたいのか。
それとも反応を見て楽しんでるのか。
どっちにしろ、こいつは相当なSだな。
私だって上原みたいなS系の俺様男子は嫌いだから!
「あんたさっきから人のこと馬鹿にして……!」
さすがの私もこれには言い返してやろうと思った。可愛くないのは自覚済みだっての!
だけど、できなかった。
そらしてた顔を、上原の方に向けた瞬間………
唇を、塞がれてしまったから。
キスされてるのだと理解した時、あっという間に顔が赤くなってしまう。
ゆっくりと離れた上原は私を見てまた笑う。
「俺はその照れた顔のがいいと思うけどな。
素直で顔に出やすいところは可愛いと思うけど。」
その言葉に、囁くような低く甘い声に
また鼓動が速くなってうるさくなって落ち着かなくなる。
「さ、いてい……!
あんたここで何して……!!」
仮にも電車の中だ。
「向こうは寝てるから気づかねぇだろ。
まあお前がうるさくしなかったらの話だけどな。」
いや、たしかにそうだけど……!
起きたらどうするんだこの馬鹿!



