「………まさかそんなこと言われる日がくるなんてな。」
「え?なんで?」
「どう考えてもそうだろ。
慎也ほど、感情隠すのうまいやついねぇよ。」
「いや、目の前にいるあんたも大概すごいけだね?裏を一切感づかせなかった辺り。」
よくそんなことが言えたな。
「いや、逆にあんなにこにこ笑ってるのに、人を怖がらせれる方がすごいだろ。」
「まあ、それはそうなんだけど………」
確かに須藤くんは優しく笑ってるのに怖くて冷たいと思う時がある。
それに比べたら上原はそんなことないのかな。
まあ、私を腹立たせる天才であるとは思うけど。
「じゃあ上原でも須藤くん怖いって思ったことあるの?」
「まぁ、怖いっていうか、ゾッとしたことはあるな。初めて慎也と会った時。」
ゾッとした。
その感覚、私にもわかる。
まあ上原に対してもそう感じたことあるんだけどね。
「どうやって出会ったの?
たまたま?」
「そんな感じだな。
その日も結構な雨で、慎也は傘をささずにずぶ濡れになりながら傷を負って倒れてる奴らを無表情で見てた。
多分喧嘩した後だなって思って、そん時なんか自分と似てるような気がして声かけた。」
喧嘩………。
須藤くんが言ってた、グレてた時期のことだろうか。



