人気者の上原はいつも不機嫌




だけどそれ以上そのことについて語ろうとはせず、話を変えた上原。



「ついでに言うと、慎也と初めて会ったのは中3の時だな。


案外最近ってやつ。
……って、聞いてもないことも話してるな俺。」



また、笑顔をみせる上原だけどその笑顔にいつものような余裕や強さはない。


多分、今上原が話したのはほんの大まかなことで本当はもっと色々あったと思う。


だけどそれだけでも……



きっと私にはわかることのない傷とか闇が上原にはあるのだなということは感じられた。



「………なんか、上原の見方変わったかも。」



ぽろっとでた本音に、上原は
「それっていい意味なのか?」って聞いてきた。



「なんか、今まで女弄ぶ最低な男ってイメージが強かったけど……


上原だって本当は優しいんだね。」


須藤くんも上原も


暴走族って悪いイメージしかなかった私だったけど、こんな優しい人もいるんだと思った。


「は?俺が優しい?」


「根は優しいって意味ね。
だって自分偽ってるのは、お母さんのためであって


今じゃ家族のためを思ってるってことでしょ?


それに自分のせいで仲間とか傷つけたって思ってるってことは、責任を感じてるわけで。


その時点で仲間思いなんだなって思ったし、あとはまぁ祭りの日私助けてくれたし


思い返せば、一緒に帰った時に敵から襲われた時も上原守ってくれたし………」


あれ、結構私って上原に救われてるかもしれない。


今まで気づかなかったけど、これだけでも十分上原がどれだけ心優しい人間かってわかった。