「あ、じゃあお願いします………。」
結局送ってもらうことになり、また微笑んだ後須藤くんは私から視線を外してしまう。
その後も沈黙が流れたまま、私の最寄りに着き電車を降りた。
2人で並んで歩く夜道。
ちらっと須藤くんを見たけどやっぱり考え込んでいる。
行きはそんなこと全然なかったのに。
でも沈黙が流れるけど嫌じゃなく、それでも落ち着くから不思議だ。
結局何も話すこともないまま、私の家が見えてきた。
「………えっと、いつもごめんね!
行きも迎えに来てくれてるのに帰りまで送ってもらって………」
「気にしないで。
こうなったのは俺のせいだし。」
いや、須藤くんのせいではないと思うんだけど………。
だって洸哉と会って普通に話してしまった私も私だ。
「須藤くんのせいじゃないから……!
じゃ、じゃあまたね!」
最後にそう言って、私は行こうとしたら…………
パシッと、須藤くんに腕を掴まれた。
慌てて振り向くけど、須藤くんには笑顔はない。
あれ、これってどういう………
「わっ……!?」
その時、ふわっと須藤くんに引き寄せられた。
腰に手をまわされ、気づけば私は須藤くんの腕の中にいた。
「す、須藤くん……?
い、いきなりどうしたの……?」
大切なものを扱うかのように、優しく抱きしめられる。
上原は力強くて、でも須藤くんは………って今はそれどころじゃないよね。



