人気者の上原はいつも不機嫌





「何がよ!
あんたが言ったんじゃない!」


「小さい女はモテねぇぞー。」


上原は笑いながら私の言葉に返してくる。



そんな上原を見て、私の怒りの感情がふつふつと湧いてきた時………



突然、誰かのスマホが鳴った。



ただ、それだけだったのに………



上原からふと、笑顔が消える。



あまりに急なことで私は固まってしまった。



だって………
いきなり冷たい無表情になったのだ。



「………ごめん、俺だ。」


その音が鳴るスマホの持ち主は須藤くんだった。


須藤くんはそう言うなり教室を出る。


一瞬の静寂の後………


「ぶはっ……!…あははっ!」
と、今度は突然笑い出す上原。



…………は?



「やべぇ腹いてぇよ。
何今の小野田の顔、寝起きより事故ってた!」


「………はい!?」


「笑うの我慢してたのに小野田の顔がおかしすぎてもー無理!」


そんな上原の笑いが収まることはない。



どういう……こと?