人気者の上原はいつも不機嫌




「だけど終業式の日、3人と國崎くんが話していたでしょ?


あの時の海斗くんは無表情に近くて、怖いと感じて話しかけることができなかった。


でもそれ以上に………


そんな海斗くんを見ても真菜は全く気にも留めてなくて、そんなこと絶対にありえないって思った。


そこまで私はバカじゃないから……」



前を向いていた夏帆が、ゆっくり視線を下に向けて俯いた。



「じゃあ真菜は、私の知らない海斗くんのことを知ってるんだって。


信じたくなかったけど、そうなんだって………。」



何も返せなかった。


あの時からもう夏帆は、わかっていたんだ。



「私が知らないふりして話しかけた時、いつもの海斗くんに戻って笑顔を向けてくれた。


私はそれで安心したの。


だけどそんな海斗くんを見て、國崎くんは驚いてた。」



そこでようやく夏帆は私の方を向いた。



…………目に、たくさんの涙を浮かべながら。



「ねぇ………、真菜は何を知ってるの?
何を黙ってるの?


海斗くんのことだけじゃない。
國崎くんとも何かあるの……?」



大切な親友。


その親友を私はいとも簡単に傷つけてしまった。


傷つけないようにと思っていた行動が、こんなにも………


夏帆を、追い詰めてた。