「須藤くん!
上原のスマホ取って!」
私が頼むと須藤くんは軽く笑いながら上原のスマホを取ってくれる。
「あ!
何俺を裏切ってるんだ慎也!」
「海斗、女の子を困らせたらダメだよ?」
さらっとそんなことを言う須藤くんに思わず胸が高鳴る。
か、かっこいい……!
須藤くんが言うからかっこいいのだ。
「こんな気の強い女、女じゃねぇって。」
「はぁ!?それならあんただって全然男らしくないし!」
「なんだとー!」
だって女子よりもへなちょこな男を誰が男と認めるか!
「あんたが男らしいのは容姿だけだから!」
そんな私の言葉に須藤くんは声をあげて笑い出した。
いつもとは違って心から笑っているようで、私は驚き固まってしまう。
須藤くんって………
こんな風に笑うんだ、と。



