私は正直に見たいと言っただけなのに、何故か上原に驚いた顔をされる。
なんでそんな驚いた顔なんか……
「お前ってこういうところ素直だよな。」
「………はい?」
何を言いたいんだろう。
「ま、いいよ。
小野田も来てくれた方が好都合だし。」
「え!いいの!?」
好都合、の意味は分からなかったけど上原の妹が見れるのは嬉しい。
って、ん?
見れるってことは………
「上原の家に行くの?」
「当たり前だろ。
それ以外何があるんだよ。」
「ほ、本気……!?」
上原の家族って、上原同様やばいんだろうか。
例えば暴力団とかそういう系の………
「安心しろよ。
俺の家族は普通の一般人だかな。」
「………え?そうなの?」
「他に何があんだよ。
ヤクザとでも思ったのか?」
図星だったから私は何も返さず曖昧に笑った。
なんだ、普通の人なのか。
少し安心したけど………
じゃあどうして上原は暴走族の総長になったのか、という疑問が残った。