よし、あと1分


30秒


5秒 ...4、...3...2...1



キーンコーンカーンコーン―
待っていたチャイムがやっと鳴った
やった、やっと放課後〜
「來はやくいくよ〜」
片付けをしながら來の方を見る
...あれ、いない?
「るーーーいっ!もうとっくに準備終わってるよ!」
「はっや!」
さすが來、自分の好きなことのためなら何だってする性格がこんなところにまで現れるなんて...
まだ授業おわって1分もたってないのに
奏多先輩の力はすごいなあ


「じゃあ行こ。いおと由麻、また明日ねー!」
「「またねー!」」
最初はあまり乗り気じゃなかったけど
周也のサッカーしてる姿を見れると思ったら楽しみでしょうがない
そのせいで教室から勢いよく飛び出した私

「いでっ...」
「あっごめんなさい!!!」
やってしまった
ぶつかってしまった
「こっちこそごめん 大丈夫?」
絶対私が悪いのに心配までしてくれてびっくり。優しいなあ
「大丈夫!ありがとう!!じゃあ急いでいるのでっ!!」
ペコッと頭を下げてから何してるのって顔して笑ってる來の所へ行く
いつも人によくぶつかるのは來だからなんか來に言われるのが悔しい

「そんな笑ってないではやく行こうよ」
はやく見たい私たちは運動場まで走った