「そいつを拘束して別の檻に入れておけ」 抵抗もせず、手枷をつけられたヴァローナはで、兵士に手枷に繋いだ鎖に引かれてどこかへ連れて行かれた。 ――私が勝手なことをしたばかりに。 ヴァローナの姿が見えなくなったのを確認してから、クリストフ王子は私の首筋にあてがっていたナイフと拘束していた腕を離した。 「出来れば誰も傷付けたくはないんだ」 なんて肩をすくめて言ってみせたクリストフ王子を、私は精一杯の憎しみを込めて睨みつけたのだった。