……は……



「は?!」


俺は自分の記憶をたどる。



……え、言った?


俺そんなこと言った…?



「いや、言ってねぇ!」


そんなことを言った記憶は全くない。



「言ってねぇ!…じゃなくて、言ったの!」


それでも涼太は、前のめりになりながらそう言いきった。



……好きだよ……いや…え?


俺、そんなこと言うキャラじゃねぇし?!



「いつ言ったんだよ?!」


俺も、思いがけないことに慌てて、勢いよくそう言った。



「けーちゃんが、熱で頭おかしいとき!」


…まじかよ…


…覚えてねぇってことか…?



…って…


「頭おかしいってなんだよ?!」



俺がそう言うと、涼太はムッとした顔で言った。


「けーちゃんが覚えてないだけで、だいぶおかしいよっ」



「デレデレになるし、俺のこと、りょうりょう~とか言うしっ」


意味のわからない恥ずかしいことを、早口で言う涼太。