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「という感じかな!」
「……って…泣いてる!?」
涼太くんの、ひときわ大きな声に、私はハッとする。
「……か、感動してしまって…」
私は溢れでる涙を、手で拭いながらそう言った。
…知らなかった
"蛍くんの過去"
なのに私は…
蛍くんには、学校に行きたくない私の気持ちなんて、"分からない"って決めつけていました。
…私は最低です…
涙が出たのはきっと、感動しただけではなく、
何も知らずに決めつけていた自分の心が、単純にとても嫌だった。
「もう過去のことだから!ね?今のけーちゃん、よく笑うでしょ?」
蛍くんの無邪気な笑顔が頭に浮かぶ。
たまに見る、蛍くんの無邪気な笑顔は、とても可愛い。
「…はい…」
私は微笑みながら、そう返事をした。
_『ららちゃん★』
「わわっ」
それと同時にニコニコスマイルも浮かんできて、私は思わず声を出してしまう。
…あ、あれも一応…笑ってる…の内に入るのかな…?
…あの恐ろしいニコニコスマイル…
「どしたの?何に驚いたの?」
涼太くんはそう言って、面白そうに笑う。
「い、いえっ…なんでもないですっ」
私がそう言うと涼太くんは、『そう?』と不思議そうに笑った。
…そういえば…
「あの日、お母さんとお父さんは…帰ってきたんですか?」
…あ…これって…
私は、聞いてから少し後悔をした。
…聞いちゃ…いけなかったかな……
私はそう思いながらも、じっと涼太くんの返事を待つ。



