_え
俺はその言葉を聞いて、パッと撫でる手が止まる。
うそ?!
めちゃくちゃミニサイズじゃない?!
…いや、それも可愛いけど!!
あれ…よく見てみれば…制服同じ…
『同じ学校!?』
『……岸…涼太だろ…3組の…』
『なんで知ってるの?!』
『…目立つんだよ…背高いし…テンションたけぇから…』
『まじ?!やった』
『…ほめてない…』
男の子はそう言うと、俺に背を向けた。
『…じゃぁ…もう行くから…』
背中をむけたままそう言うと、スタスタとどこかへ歩いて行く。
『………どこ行くの?』
別に俺には関係ないことだって言われれば、本当にそうなのかもしれない。
でも、どんどん離れていく小さな背中は、
とてもたくましく、
…とても寂しそうだった。
彼は足を止めて、こちらをゆっくりと振り返る。
『…どっか遠いとこ』



