_泣きながら俺の服を掴む小さな手。
…俺がららの…
……生きる何かになっていたのなら…
「…バーカ…」
「…もう二度と…死にたいなんて思うなよ」
…ららの生きる何かになれていたのなら…
なんだそれ…
……嬉しすぎんだろ
…幸せすぎんだよ
「…はい」
少し震えた、でも優しい声で、ららは返事をした。
「…あ…の…」
ららは、服を掴んでいた手を離す。
俺も、ららを抱きしめていた手をゆっくりと離した。
「……蛍くん……泣いてますか?」
そう言って俺の顔を心配そうに見つめてくる。
その瞬間、やっと俺達は目が合った。
ららの目は赤くて、頬にはまだ涙が残っている。
……その顔で聞かれてもな…
「…俺が泣くわけない…お前は泣きすぎなんだよ」



