「…ふふっ…そうなんですねっ…」
…なんでそんなに嬉しそうなんだよ…
俺は隣でよく笑うららを、横目で見ながらそう思った。
「…お前…ずっと公園いたのかよ」
俺がそう聞くと、なぜかららはニコッと笑った。
「はいっ」
…今日はよく笑うな…
そんなに嬉しそうにいうことじゃないだろ…
「…公園あぶねぇっていっただろ…」
そう言いながらも、俺は本当は分かっていた。
ららは俺以外に、
"ここしか居場所がない"と思ってること。
…だけどそれでも
“今からすることの理由になればいい”
と、俺は思ってしまったのかもしれない。
「……私…ここしか来るところ…なかったんです…」
そう言って、さっきみたいにニコッと笑うらら。
「………」
笑う顔とは対象に、目からは次々と涙があふれ出ている。
__ギュ…
「…わっ」
…こんなん…
……抱きしめるしか…わかんねぇよ……
ららを笑顔にする方法が知りたい。
いつも泣かせてばかりだから。
学校に無理やり行くのだって…
……本当はすごく辛いんだよな…
俺知ってんだよ。
…ごめん…
……ごめんな
…本当は、
__いつもこうしてやりたかった…
…だけどさ…
「…お前のために…なんねぇだろ……」



