私だけ助かるなんてっ…そんなのっ…


「…ちょ、何やってんだよっ……」


「…私だけ助かるなんて…そんなの嫌ですっ…」


私は、蛍くんが逃げないようにと、ぎゅっと抱きしめる。


「……ちょ、…ららっ…」


「蛍くん身長が高いので布団からはみ出てますっ…もっとこっちにっ」


私は蛍くんをグイッと引っ張る。


「は、…っ…」


「…蛍くんはやくっ」


「…っお…落ち着けって」


_ガシッ


「うゆ」


蛍くんは私の顔を片手で持ち上げる。



「…お前なんか勘違いしてねぇか」