「はやくしろ」


蛍くんはハッと思い出したように、いつものムスッとした顔に戻ってしまう。


「はいっ」


_ガタン



へ…?



…なんだか音が…


「え、まじか」


_グイッ


「へ」



_ポスンッ



……ま、真っ暗……?



…しかも…なんだかすごく…




…蛍くんの匂いが…



…って……


「…っ」


蛍くんのベットの上?!



な、なんで?!


私はいつの間にか蛍くんのベットの上に乗せられ、布団で身を隠されていた。



「バカっ…静かにしとけ」



蛍くんが私を布団の隙間から覗いて、そう言う。


…な、なにが起こってるんですか…?


…しかも…なんだか…リビングから音がしたような……



「……やば…」


…蛍くんが焦ってる…?


も?!



も、もしかして泥棒?!




…それで蛍くんは私を隠したの?!




…蛍くん…



……ダメです



蛍くんだけ泥棒にやっつけられるのなんて…



そんなのダメですっ



「蛍くん!」



_グイッ



「おわっ」