今日も私は、学校の門の中へ足を踏み入れることができた。
やっぱりまだ少し慣れなくて、ドキドキするけど、あの頃みたいに過呼吸にはならなかった。
嬉しくてドキドキする。
これから何度もそう思って、1年もたてば当たり前になるのかな。
ううん、でもきっと、
私はずっと感謝を忘れない。
ここまで連れてきてくれた、人たちがいるから。
でもやっぱり教室にはいるのはさっきよりも、もっとドキドキする。
まだクラスの人たちと全然お話できていないし、昨日は女の子たちを怒らせてしまった。
教室の前で深呼吸をしていると、涼太くんと目があった。
涼太くんはドアに触れていて、開けるタイミングを私に合わせようとしてくれているみたい。
それに気がついた私は、ゆっくりと、だけど力強く頷いた。
_ガラッ
「おっはよー」
涼太くんがそう言うと、皆が笑顔を輝かせて挨拶をする。
私も後に続くと、クラスメイトの視線が私に集まった。
……ちゃんと、挨拶…しなきゃ…
「おっ…おはようっ…ございますっ」
すぐにクラスメイトの皆に認めてもらえるなんて思ってない。
少しずつ、ほんの少しずつでいいから、笑ってお話ができるようになりたい。
シーンとしているのが怖くなって、ぎゅっと目を閉じてしまった。
「おはよう、ららちゃん」
聞こえたのは聞き覚えのある声。
ゆっくりと目を開けると、そこには優しい笑顔で頬笑む凛音ちゃんがいた。
「……凛音ちゃん…」
……嬉しい…
「あれ?そこは、おはようでしょ?」
そう言って、楽しそうに首をかしげる凛音ちゃん。
…へへ、
「おはよう!」
すごくふんわりとした雰囲気をはなっているのに、強くて正義感の強い凛音ちゃん。
いつの間にかそんな凛音ちゃんが大好きになっていた。
「…ね、桜田さんって部活入る気ない?」



