「…わり、寝てた?」



えっ


「いえっ、むしろ眠れなくて、とっても起きてました!」



「…ふっ」



わ、笑われてしまった…



「文章、変になってる」



文章が変になって恥ずかしかったからなのか、蛍くんの声がかっこいいからなのか、



どっちか分からないけれど、顔が熱い。



「…す、すみません」


「いや、謝ることねぇけど」



蛍くんはクスッと笑った。



電話だからか、蛍くんの声がいつもと少し違って聞こえる。



そんな少しのことでもキュンとしてしまう私は、変なのかな。



「あの…さ、」



「…暇だったら、寝るまで電話してたい」



?!


「…うっ」


今なにか私の胸にささりました!!



……蛍くんが可愛すぎて…辛い…



「は?どした?」



「…そっ…そんなに甘い声でしゃべらないでくださいっ」



「…このままだとキュンメーターがMAXになってしまいます…」



「…は?」



私は胸に手を置いて、ふぅっと深呼吸をひとつ。



「…だ、だからっ…すごくドキドキして…」



「胸がぎゅっとして…」



あれ、私なにいってるの?



恥ずかしくてドキドキして、クラクラして…


自分でもなにを言っているのか全然わからない。




「なにいってるか分かんねぇけど、」




「……なんか可愛い」



~~?!



「…うぅっ…キュンメーターが壊れる…」



このままじゃ私の心臓が…



「……キュンメーター…ってなんだよ」




「……もしかして俺、関係してる?」



うぅ~~~っ



「蛍くんしかいないじゃないですかっ」



「蛍くんのバカ!アホ!」




「どんかーーんっ」



_プチッ



「………」




……あ……れ…?



画面にあるのは通話終了の文字。



…これ、私が切っちゃった…?