凛音ちゃんはそれだけ言うと、私の手を握ったまま走り出した。
「わっ」
しばらく走ると、凛音ちゃんは走るスピードを弱めて、私の方へ振り向いた。
「……ごめん」
なぜか凛音ちゃんに謝られてしまった。
どうして凛音ちゃんが謝るんだろう?
先生が言っていたことを、凛音ちゃんは親切に教えてくれて、むしろありがとうって伝えたい。
「先生が課題渡すって言ってたの、嘘なの」
「あんな方法でしか助けてあげられなくて、ごめんね」
凛音ちゃんは少し切なそうに笑った。
「…優しい嘘」
私は自然とそう呟いていた。
そして凛音ちゃんの目を見て、ニッと笑う。
「助けてくれて、ありがとうございますっ」
私のための、優しい嘘。
「……うん」
凛音ちゃんは嬉しそうに目を細めて笑ってくれた。
……よかった
私、凛音ちゃんの笑顔が好きです。
だから笑っていてほしい。
そんなに悲しい顔しないでほしい。
……友達に…なりたい
わ~~っ
す、少し欲張りすぎました!
でも、友達になれるように頑張ります!
…う~ん、でも、友達ってどうなったら友達なんでしょうか?
……うーん…
答えはでないまま、私と凛音ちゃんは教室へ戻った。



