「私とってくるね」
えっ、あ、
凛音ちゃんは私がありがとうと言う前に、もう走っていってしまった。
…行っちゃった
体育の先生は女の人で、髪が短くてハキハキした話し方をするのが印象的だった。
私自身とてもマイペースだから、てきぱきしている先生に、私の中でなんとなく怖いイメージがついてしまった。
…決めつけるのはよくないって、分かってるはずなんですけど…
そんなことを考えていると、凛音ちゃんがバスケットボールを両手で持ってかえってきた。
「…ありがとうっ」
私がお礼を言うと、凛音ちゃんは嬉しそうに笑ってくれた。
「いこっか」
凛音ちゃんが笑うと私も嬉しくて、つい頬が緩んでしまう。
「うんっ」
周りを見渡せば準備できていないのは私たちだけになっていて、皆こっちを見ていたからドキッとした。
は、はやく移動しなきゃ
慌てて走り出すと、
「…はやくしろよ、ぼっち組のくせに」
通りすがりにそんな言葉が耳にスッと届いた。
__え…
立ち止まることもなく、そのまま通りすぎたけど、確かにそう聞こえた。
「はい、じゃぁ今から5分間パス練習!」
「やり方はさっき説明した通りにやること!よーい、」
_ピーッ
先生の首にさげてるホイッスルが鳴った。
……迷惑…かけちゃった…
私が何をするのも遅いから。
嫌われちゃったのかな……
「ららちゃん」



