私が笑うと、ふたりは目を丸くした。
…当たり前ですよね
真剣に私のことを心配してくれているのに、笑っちゃったから。
でも、嬉しくて、
「わかりましたっ」
私のことを一生懸命考えてくれていることが嬉しくて、
つい、笑ってしまいました。
時間割りはちゃんと知ってたから、体操服を持ってきたけど、着るのは初めてで少しだけドキドキする。
蛍くんたちと廊下を歩きながら、体操服が入ったカバンをぎゅっと抱きしめた。
ふたりは女子の更衣室まで一緒に来てくれるみたい。
廊下を歩いていると、たくさんの人の視線が私に向けられてるみたいで、なんだかちゃんと前を向けなかった。
_ゴンッ
「あぅっ」
…いてて
ぶつかったおでこを手でおさえながら顔をあげると、目の前には壁があった。
…ちゃんと前見てなかったから…
「…おい、大丈夫かよ」
そう言って私にグイッと顔をよせる蛍くん。
「…えへへ、はい」
私がふにゃりと笑うと、蛍くんは呆れたように眉を下げた。
「……気をつけろよ、ちゃんと前向いとけ」
そう言って頭に置かれた、優しくて大きな手。
ちゃんと前、向かないとですよね。
体育の授業は蛍くんも涼太くんもいない。
こんなところで、壁にぶつかってる場合じゃないですよねっ
「痛くない?大丈夫?」
心配そうに私を見つめる涼太くん。
せっかく学校に来れたんだから、皆と仲良くなりたい。
一緒に笑いたい。
だから、
「大丈夫です!頑張りますっ」
「えっ?痛みは気合いでなおるものじゃないよ?!」



