そしてまた、学校への道を3人で歩き始めた。
歩いていると、涼太くんが「何時だろう」と言って、ポケットからケータイを取り出した。
そして画面を見た涼太くんは、わっと目を丸くした。
「…あと、5分で遅刻!!」
わわっっ?!
え、ど、どうしようっ
「走るぞっ」
蛍くんはそう言って、私の背中をポンッと軽くたたいた。
えぇ?!
「は、はいーっ」
って……
はやーー?!
ビュンッと風のように走り出した二人は、もう私から遠いところにいる。
後ろを振り返った涼太くんと蛍くんが、また風のように速いスピードでこっちに戻ってきた。
「お前、本気で走れ!」
えぇ?!
「これが私の本気です!!」
思わず大きな声でそう言った。
遅いけど、私の全力です!
「………」
「………」
すると二人は、シーンと黙ってしまった。
「ふっ…ぐっ…」
わ、笑ってる!!
「けーちゃっ、なに笑ってんのっ」
涼太くんもそう言いながら、プルプルと肩が震えている。
な、な、
なんなんですか二人とも~~っっ
私が拗ねていることに気がついた蛍くんが、さっきまでとは違う、大人っぽい笑顔で笑った。
「…悪かった、ほら」
そう言って手を差し出してくれる。
「ごめんね、可愛くてつい…」
「俺の手もよかったらどうぞっ」
涼太くんも手を差し出してくれた。
二人の手にそっと触れると、ぎゅっと心強く握ってくれる。
そのぬくもりに、自然と頬が緩んだ。
「行くぞ」「行くよ」
ビュンッと風のように走り出した二人に、手を握られている私は、
「ぎゃぁ~~~~っ」
と、自分でも聞いたことがない声で、叫んでいたのだった。



