た、宝物…
「あの…そこまで大事にしなくても…」
照れながら言うと、涼太くんは無邪気に笑って言った。
「ううんっ」
「俺にとっては宝物!」
なんだか恥ずかしいですけど…
「そ…そうですか」
これ以上何を言っても恥ずかしくなるだけな気がして、私は小さな声でそう言った。
少しの沈黙の後、蛍くんは気合いを入れるように深呼吸をしてから、こっちへ振り向いた。
その瞳がとても真っ直ぐで、思わずグッと身構えてしまう。
「学校にはいろんなやつがいて、はっきり言って…」
「さっきみたいなのも、また言われるかもしんねぇ」
また…
考えるだけでも怖い。
またあんなこと言われたら私…
真っ直ぐな瞳で見つめる蛍くんから、思わずフッと視線を逸らしてしまった。
「不登校の人をよく思わない人はたくさんいる」
「だけど、」
蛍くんはスッとベンチから立ち上がって、私の前に立った。
「…そんな人ばかりじゃない」
…そう…ですよね
笑われるのが怖い。
今さらなにってバカにされるのも怖い。
まず、人と話すのが怖い。
ずっと、ずっと…
ずっと何かに怯えてる。
まだそこに、
_何があるのかも知らないのに
私は勢いよくベンチから立ち上がった。
すると、蛍くんはいたずらっ子のように、ニッと無邪気に笑った。
「わたしっ…」
やっぱり怖い、怖いけど、
「前に進みます!!」
私の一歩はきっと皆より小さい。
だからきっと、誰よりも前に進むしかない。
何度立ち止まっても、怖くても。
私なりの一生懸命で_



