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_プルル、プルル、
「はーい、どしたの?」
電話に出た涼太は、いつもと変わらない明るい声だった。
それが余計にムカついて、思わず不機嫌な声で涼太に言った。
「どしたのじゃねぇだろ、なんで急に帰った?」
「見たいドラマがあるって言ったじゃん、けーちゃん記憶力ないなぁ」
…んなわけあるか、バカ
「嘘つくなよ、日曜日に昼間っからやってるドラマはお前興味ないってこの前言ってたじゃねーかよ」
俺とお前、ずっと一緒にいすぎてそういうのも全部知ってるんだわ、ムカつくけど。
「お、俺だって見たいドラマの趣味くらい変わるよ!大人になったんですーっ」
それでも負けじと言い返してくる涼太。
「あー、そうですかっ、人が心配してやってるっつーのに可愛くないやつ!」
涼太の家に向かっていた足を止めて、自分の家へと足を進めた。
…いつも大事なことは何も言わない
「……もしかして、」
「追いかけてきてくれたの?」
少しの沈黙の後、涼太が情けない声でそう言った。
いつもなら、んなわけねーだろって言ってやるけど、ムカつくから本当のこと言ってやる。
「そうだよ、なんか様子おかしかったから」
「…それに母さんとのことも…」
ムカつくから言ってやる。
お前が、どれほど優しいか
「母さんから聞いた、」
「信じてあげてって、俺が買い物行ってる間に言ってくれたんだろ」