だけど光流さんとけーちゃんが笑いあってるのを見て、ほんの少し羨ましいと思ってしまった。
ポケットにあるケータイをぎゅっと握りしめてから、ふっと力をぬいた。
_《涼太ごめんね、もう会えないかもしれない》
考えたくなくても思い出してしまう記憶から、逃げ出したくなる。
昨日の夜、母さんから送られてきたそんなメッセージを見て、頭が真っ白になった。
“涼太くんは優しすぎるから、もっと自分を大切にしてあげてね”
俺は、俺の気持ちを大切にできているのかな
きっと、できてないんだろうな
光流さんすみません。
…俺、できそうにないです
俺の大切な人が笑ってたらそれでいい。
俺が悲しくても、辛くても、
みんなが幸せならそれでいい。
俺が寂しくても、母さんたちが向こうで幸せなら、それでいい。
けーちゃんと、ららちゃんが幸せならそれでいい。
みんなが笑ってるのが好き。
見てると俺も楽しくて笑っちゃう。
…それで、いい



