「…蛍…」
光流さんはけーちゃんの名前を呼ぶと、勢いよくぎゅっと抱きついた。
「ごめん~~」
目には大粒の涙が溢れている。
…ずっと我慢してたのかな
「うぐっ…抱きつくな酔っぱらいっ」
けーちゃんはそう言うけど、さっきとは違ってどこか柔らかい表情をしているように見える。
…ん?
なんか薄々気づいてたけど、光流さんと俺って似てるよね?
「……本当は、」
光流さんは、けーちゃんからそっと離れると、目を細めて笑った。
それは、どこか申し訳なさそうだった。
「ずっと謝りたかった…あの時、」
「気づいてあげられなくてごめんね」



