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「……もう真っ暗だね」
涼太が空を見上げてそう言った。
つられて俺も空を見上げると、やっぱり空は真っ暗だった。
星がひとつやふたつ、見えるだけ。
今まであんまり気にしなかったけど、涼太は空を見上げる癖がある。
でもいつも、見上げるときは…
「…あー…お腹いっぱい…」
なぜかとても、
…切なくて、寂しい顔をしている
「…なんかあった?」
こんな言葉しか言ってあげられない俺は、すごく口下手だと思う。
涼太は少しの沈黙の後、静かに言った。
「…なんにもないよ」
…なんか…あるだろ絶対…
まぁ、涼太にだって、言いたくないことのひとつやふたつあるだろ。
そう納得しようとしたとき、涼太が小さな息をはいた。
それはとても、震えていた。
「……やっぱりダメ…」
「おれ…」
「…けーちゃんに嘘なんて、つけないや」
下手な笑顔だなと思った。
そんな顔すんなよ
もう一生、許してもらえないと分かっているような瞳で、
なんでだよ
なんで…
「…ごめん…」
「俺も、ららちゃんが好きなんだ…」