「………」
俯いているせいで、ららの表情があまり見えない。
……どんな顔してんの
「…けーちゃん?」
涼太に名前を呼ばれて、俺はハッとした。
無意識にららの頬に手を添えて、俺は…
…俺は…何しようとしてんだよ…
自分でもよく分からない、自分の行動に、俺はポカンとしてしまう。
すぐにららの頬から手を離すと、ららはゆっくりと顔を上げた。
…ほっぺ…赤い…
ららの頬は少し赤く、眉を下げ、照れているように見える。
「…起きてたのか」
ららは恥ずかしそうに、ゆっくりと頷いた。
「…ほっぺがあったかくて起きました」
そう言って、ふふっと笑う らら。
ららにとっては、少し不思議で面白いことなのだろうか。
「………」
その表情を見ていると、俺まで優しい気持ちになれたような気がする。
その優しい笑顔に、おっとりとした空気に、包まれるように。
__プシュゥー