…あ、だめだめ
またニヤニヤしてた…
花かんむりを手に取った蛍くんは、それをまじまじと見つめている。
その姿さえも絵になっていて、横顔のラインが美しく見えてしまう。
その様子を見ていたからか、いつの間にか涼太くんも、
自分の頭の上にのっかっていた花かんむりを、手に取っていた。
「すごく綺麗…」
思わず声に出たかのように、そう呟いた涼太くん。
私は嬉しくなって、また頬が緩んでいた。
「お礼、言い忘れてた」
「ららちゃん、ありがとうねっ」
涼太くんは、花かんむりを自分の頭にのせて、無邪気に笑い、そう言った。
…わぁ…
その笑顔は太陽の光があたっているからか、余計に眩しく思う。
「…はいっ」



