「はいはい、よかったな」 蛍くんは不機嫌そうな顔でそう言いながら、腕についていた土を手ではらった。 あ…そっか 私のせいで、2人ともあそこから落っこちちゃったんだった。 「………」 謝ろうと口を開いたけれど、やっぱりまた閉じた。 きっと、謝ると二人ともいいよって言ってくれる。 けど… 「あのっ…写真とりませんかっ」 「3人で!」 うまくいかないことばかりだけど、 私だって、みんなといい思い出を作りたい。 笑顔がたくさんの、楽しい思い出。 「いいねっ」 涼太くんが、嬉しそうに言った。