俺がトイレのドアを開けると、ららのお母さんはとても心配そうな表情をしていた。



なんかすげぇ、申し訳ない…



「あの…俺達、腹いたくないんで本当に大丈夫です、ありがとうございます」



「ちょっとららに秘密で誕生日作戦を立てようと思って…」



俺がそう話を続けると、ららのお母さんは理解したようで、表情がだんだん明るくなっていった。



「よかったぁ…なんかごめんね、こんなに慌てちゃって恥ずかしい」



ららのお母さんはそう言うと、ふにゃっとした柔らかい笑顔で笑った。



少し頬が赤いのは、照れているからなのだろうか。



照れた顔もそっくりだな…


「いえ、こちらこそごめんなさい」


俺はそう言うとペコリと小さく頭を下げた。



「…けーちゃんが礼儀正しい…」