_.¨★*.
_.★
「お前、男子高校生が二人一緒にトイレ入るってもう、気持ち悪い通り越して、ただの変態じゃねーか」
少し強引に涼太に押され、トイレに一緒に入った後、俺は真顔でそう言った。
「だって!」
「俺いっぱい行きたいとこあるから、どこ行きたいか?って聞かれたら、もう、止まらなくなっちゃいそうだったんだもんっ」
涼太は勢いよくそう言うと、口をムッとさせた。
「…無邪気かよ」
「無邪気だよっ」
…てか、
「せまっ」
これどんな状況だよ…
少しの文句を言いながら、俺は昨日のことを思い出していた。
_『蛍くん、いつもありがとうね』
昨日、ららに気持ちを伝えて、学校へ行こうと家を出ようとした時、
ららのお母さんは幸せそうにそう言ってくれた。
その瞳はとても優しく、柔らかい表情だった。
『…はい』
前までの俺なら、きっと素直にそう言えなかったと思う。