私は不思議に思いながら、ぎこちない様子でトイレに向かう二人の背中を見つめていた。
…今時の男子高校生は、トイレ一緒に入るの?
…私が学校に行っていない間にそんな進化が…
二人ともお腹いたいって…大丈夫かな?
たまごやき、ちゃんと焼けてなかったのかな?
あ、でも私もたまごやき食べたけど、平気だった。
「あれ?二人は?」
違う部屋に行っていたお母さんがリビングに来て不思議そうに言った。
「…なんかお腹いたいって言って、二人一緒にトイレに…」
「えぇっ?!」
私がそう言うと、お母さんはすごく慌てて何かを探し始めた。
「大変っ、どうしよっ…とりあえず薬…」
なんて言いながら、バタバタと走るお母さんを見ていると、なんだか私もどんどん焦りが増してくる。
「ど、どうしようっ」
私があたふたしていると、お母さんがリビングのドアの前で、振り返って言った。
「あっ、お水沸かしてるの忘れてたっ…らら、危ないから見ててくれる?」
「う、うんっ」
私が返事をすると、お母さんは急いでリビングから出ていってしまった。
…大丈夫かな…