その様子を見ていると、眠ちゃんはちゃんと先生なんだなって思う。
…普段は変なことばっか言ってるおっさんだけど…
「そういえばお前は、オカン男子だったな」
先生はそう言いながら、面白そうに眉を下げて笑った。
涼太は人気者で、クラスの皆にもオカンって言われていたりする。
…まぁ、いい始めたのは俺だけど
そこからなんとなく、皆に広がっていったんだよ
「うん、けーちゃんが言い始めたんだよ」
…なんでこいつはそんなに嬉しそうなんだ
涼太はなぜか、嬉しそうに微笑んでいる。
「なんか、嬉しそうだな」
俺が思っていたことを眠ちゃんが口にすると、涼太はふっと自慢気に笑った。
…なんでそんなに自慢気なんだよ
「あ、」
眠ちゃんが突然なにかを思い出したような声を出したから、
俺達は同時に眠ちゃんの顔を見上げた。
「俺、ちょっと職員室行ってくるな」
眠ちゃんはそう言うと、俺達の頭をくしゃっと撫でた。
「…あんまり、遅刻ばっかしてんじゃねーぞ」
眠ちゃんのその言葉は、優しさがたくさん詰まっている気がして、とても心が暖かくなった。
「仕事忙しいの?」
涼太が眠ちゃんにそう言うと、眠ちゃんはすぐに答えた。
「別に今日はそんなかなぁ、これ、職員室で丸つけするけど」
眠ちゃんはそう言って、教卓の中から束になったプリントをひょいっと上に上げた。
「明日、お前らに返す数学の小テスト」



