ここへ来る途中の廊下にごみ箱があって、涼太は食べ終わった焼きそばパンの袋のごみと一緒に、コンビニの袋をその時に捨てていた。
コンビニの袋には、まだ眠ちゃんに渡す棒つきのアメが残っていたけれど、
涼太はそれをためらうことなく、自分のズボンのポケットに詰めたのを、
俺はしっかりと見ていた。
眠ちゃんは、向けられたアメを見てから、少し眉間にしわを寄せて言った。
「……それ、食べれるやつ?」
「ぶはっ…」
その言葉に、俺は耐えられなくなって思わず吹き出した。
…安全かどうか、疑われてる
俺が笑いを堪えていると、涼太はムッとして言った。
「なにそれ!ひどくない?!」
さっき買ったやつ…
状況を知っているからこそ面白くて、俺はグッと笑いを堪える。
それでも眠ちゃんはキリッとした目で言った。
「男子高校生がポッケに詰めてるものほど、恐ろしいもんはねぇよ」
確かに…
だいたいなんでもポッケに詰めてるやつは、いつの間にか食べるのを忘れて賞味期限切れか、
遊びまくってぐちゃぐちゃになってるか、だよな。
「……っ…」
でもやっぱりおもしろ…
俺が笑いを堪えていると、涼太がしょんぼりとして言った。
「…ちゃんとさっきコンビニで買った棒つきのアメです…」
その様子を見て、いじりすぎたと思ったのか、眠ちゃんはふっと大人っぽく笑った。
「…わるかったよ、いじりすぎたな」
「岸もさんきゅな、その味、俺めっちゃ好き」
眠ちゃんはそう言いながら、涼太の頭をくしゃっと撫でた。



