「けーちゃん、どうかした?」
「……いや、なんでもない」
ぼーっとしていた俺は、やっと靴をはきかえて、涼太の隣に並んだ。
「…けーちゃん最近、ぼーっとしてること多いね」
隣を歩く涼太が、少し心配そうにそう言った。
「…うーん…」
…ららのこととか…
……自分のこととか…
そういうことを、考える時間が増えたのかもな。
俺は、俯きながら廊下を歩く。
…ららが学校に行けるようになるには、もっと俺が厳しくするべきなのか…?
…お母さんに不登校のことがばれたとき、俺がしてやれることは…?
……自分が夢中になれることがない俺は…
…将来、何になりたい…?
本当はずっと不安だった。
情けないくらい、不安だった。
でも俺が、ららを守るって決めた。
俺の夢は、ららが楽しそうに学校に通うこと。
たとえ嫌われたって、俺はあいつを…
「けーちゃんには、俺がいるからね」
涼太のそんな言葉が聞こえて、俺は俯いていた顔をゆっくりと上げた。
涼太を見ると、やっぱりいつものように、ニッと笑っていた。
その笑顔に…俺は…
「…バーカ、恥ずかしいセリフ言ってんじゃねーよ…」
…何度、助けられてきただろう
「あははっ…ツンデレデレけーちゃんだ!」
「だからツンデレデレってなんだよ」



