「やっ、先生…大分カオスだよ」


「あははっ…アイラブ永瀬っ…やばいよ先生っ…」


皆、楽しそうに笑っているけれど、先生は笑わなかった。



先生は何かを考えるように上を向いた後、言った。



「なんだぁ…お前ら~」


「バカにしてっけどなぁ、」



「今伝えたいこと、ほったらかしてると、大切なもん、なくしちまうことだってあんだよ」



いつの間にか先生のクラスは静かになり、皆何かを考えるように、


先生の話に耳を傾けた。



先生は最後に、ワクワクするような、不思議な気持ちになるような眼差しで、言った。



「一秒先だって、何があるか」



「誰も知らねぇんだもんな」




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「あれ…ホームルーム授業のはずが……これはどういう……」



「あぁ、校長先生」


「…教室に誰もいませんが……」



「…そうですね~……」



「…皆…誰かに…伝えたいことがあったみたいです」



「……はぁ……?」



校長先生は“アイラブ永瀬”と書かれた黒板と、先生を交互に見つめて、



いったい何があったのかと言わんばかりに、しばらく放心状態になった。