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「……うぅぅぅぅぅ~~~っっ」



「やっちゃっだよ~~~っ」



俺は教室で人目も気にせず、大声で叫んでいる。



だって…


……だって俺っ、あれからけーちゃんほったらかして学校きちゃったし…



…体育バスケだったのにミスしまくるし…


まず、けーちゃんいなきゃ面白くないしっ



…まだ学校来てないよね?!


……電話する?!



いや、あんなこと言った後にかけれるかよっ



「お~い、みんな元気か~、元気じゃなくても授業始めんぞ~」



俺のクラスの担任の先生が、いつものように呑気な声でそう言いながら、教室に入ってくる。



元気じゃなくても授業始めんぞってなに?!


いつも通りうちの担任、意味わかんないよっ


それより、けーちゃん誘拐とかされてないよね?!



「こわっっ…心配すぎてこわっ…」


……どうしよう



「お~?、つっこんでくれるやついねぇなぁって思ってたら…」


「…どした岸、一人だけ演劇部みたいになってんぞ」



先生にツッコミを入れてる余裕はなく、俺の頭には、


けーちゃんが100人くらい浮かんでいる。



「…バスケ部です!!」


それでもやっぱりいつもの癖で、いつもより少し雑なツッコミを入れる。



「それより先生っ…俺…けーちゃんにひどいこと言ったんですっ」


先生は俺の勢いに少し引いているようにも見えるが、そんなことはもうどうでもいい。


「おぉ?おう」


…そんなことより今は…


「俺、もうけーちゃんが気になって授業受けられませんっ」


…けーちゃんが心配です


俺は、先生の眠たそうな瞳を真剣にじっと見つめる。


すると先生は、確信したようにキリッとした瞳で言った。



「…永瀬に恋でもしたか」


……恋?


「…………」


いやっ…友情だけどっ



…もうそんな勘違いどうでもいいくらいに…



「……会いに行きたいですっ」