__.¨★.☆
_.☆
「ごめんね~、珍しくもう先に行っちゃったのよ~」
「……え…」
いつものように、のんびりとした声で、ららのお母さんは確かにそう言った。
そして、申し訳なさそうに眉を下げた。
「ららから聞いてなかった?」
「……はい…」
らら…公園かな…
でもなんで…
…俺が昨日熱だしたから…
迎えに来ないと思った…?
「蛍くん?」
あ…
俺の顔を心配そうに見つめるららのお母さんを見て、ハッと我に返る。
「…あ、分かりました」
「ありがとうございます」
俺は不安にさせないようにと、微笑みながらそう言う。
…急がないと…
俺はペコッと頭を下げると、背を向けた。
「いつもありがとう」