目がさめると、私はどこかの病室にいた。




なぜこんなところにいるのかわからない。



昨日の記憶ははっきり覚えているのに






どうしても今自分がどうしてここにいるのかわからなかった。






重たい体をゆっくり起き上がらして、あたりを見渡す。





窓際に私の大好きな向日葵が飾られていた。







なんで、なんで向日葵が…






昨日は




雪が散らつく寒い日だった。






何がなんだかわからない。




窓から差し込んでくる光はじりじりと私の肌を照りつける。






私はカーテンの隙間を閉めた。




その時急に体を動かしたせいで、頭にズキンとした痛みが走った。




「失礼します」


ドア付近から看護師さんらしき声が聞こえた。



しばらくして、私のベットの横にやってくる。


私の部屋は個室であった。




その看護師さんは驚いた顔で私と目を合わせた。




「原田さん、目を覚ましたんですね!」




嬉しそうに声を上げる看護師さん。





私は看護師さんのその言葉に戸惑ってしまった。





原田って…だれ?




「私は、…原田じゃないですよ?」