「センパ〜イ、暇です〜」
銀髪の天使が、非常につまらなそうな顔で、1人の天使に話しかけた。
「マミナ、お前は少しでも勉強していろ」
「ちょ、冷たくないですか?」
マミナはあまりの先輩の態度の冷たさに少々疑問を感じてしまった。
「冷たくなんかないぞ。私はお前を思って言っているんだぞ」
「むぅ〜、、じゃあもうハイラ先輩はいいです」
マミナはハイラの説得を諦め、今度は別の天使に話を持ちかけた。
「ライ〜、なんかしてあそぼー」
マミナはライの隣に行き、話を持ちかけた。
「マミナちゃん、悪いんだけど、私もパスで〜……」
ライは申し訳なさそうにマミナに言った。
「もぉ〜、みんな冷たすぎだよ〜…」
マミナは机に突っ伏しった。
マミナは、現在、一応部活動をしている。マミナが所属している部は『ゲーム製作同好会』。(一応ここは天界です)マミナとハイラ、ライの3人の他にあと5名ほど居るが、その5名はほとんど幽霊部員化しているため基本部活には来ない。
「てか、ハイラ先輩は何してるんですか?」
マミナは、ハイラに問いかける。
「私か?私は『フルハウス』の必勝法を探している」
『フルハウス』とは、下界で言う『ポーカー』みたいなものだ。
「ハイラ先輩」
「ん?どーした?」
「ここゲーム製作部ですよね!?ゲーム作るんじゃないんですか!?」
「部ではない、同好会だ。それに、まともにゲームを一つでも作ったことも無いお前が言うな」
マミナはバツの悪そうな顔する。それもそのはず、マミナは1度もゲームを作っていないのだ。
「それに暇なら、ゲームの1つや2つ作っていろ」
ハイラは追い討ちをかけるかのようにマミナに言う。
「わ、分かりましたよ!じ、じゃあ作ってあげますよ!ゲームの1つや…2つくらい!」
「ほう…」
ハイラに顎に指を当てて、マミナを見つめる。
「3日後!超面白いゲームを作って来るので、たにょ…楽しみにしといてくださいね!」
若干噛んで顔を赤めるマミナ。
「そうか、楽しみにしているぞ、マミナ」

〜3日後〜

「さぁ、出来ましたよ!私の最新作!」
マミナは自身満々に言う。
「いや、最新作より、記念すべき第1作目の方があってる感じがするだか…」
ハイラがボソッとつぶやく。
「私が考えたゲームはこれです!」
バサッと布を取ると、モニターらしきものが現れた。
「これが私の最新作、『人生ゲーム』です!」
自慢げにマミナはドヤ顔をする。
「マミナちゃん、それって…下界にもあるものじゃない?」
ライが申し訳なさそうにマミナに言う。
「へっ?あ、あ〜確かにそんなものもあったよ〜な、なかったよ〜な気が…」
「マミナ、お前は3日間何をしていた?」
ハイラがあきれた表情でマミナ言った。
「ちょっ、ちょっとまってください!ハイラ先輩もライもまだ中身を見てないでしょ!?」
マミナは必死に訴える。
「そうか、なら実際に3人でプレイをしてみようじゃないか」
ハイラの意見により、3人で『人生ゲーム』をすることにした。