初恋〜ずっと、キミだけを〜

「のこのこ着いてきてさ、警戒心なさすぎ。ほんとバカだろ」

「ご、ごめん…なさ…うぅ…」

確かにバカだ…あたしは。

本当に怖かった。

でも、叶斗くんが助けに来てくれて、すごく嬉しかった。

「あー、ごめん。泣かすつもりじゃなくて。もうこんなことになるなよ？しかもあいつ、半端ない女ったらしだから」

「うん…。本当に、ありがとう。でも、あの人にはあたしと叶斗くんが付き合ってるってことになっちゃったね」

あたしは全然嬉しいんだけど…なんて。

「いいんだよ、別に」

え…いいんだ…。

「へへっ嘘でも嬉しいや」

思わず、そう言ってしまった。

「瀬尾…」

「あ、ごめん！でも、叶斗くんは女の子が苦手なんだよね？なんでいいの？」

「…瀬尾だから」

「え…？」

聞き間違い？

今確かに、「瀬尾だから」って言ったよね！？