屋上に連行された。


あー昨日の事怒ってんだろーな。


まぁしょうがないか。



「なぁ、お前姫になんねぇか?」

あぁ、ごめんなさいごめんなさい。

殴られると思って身構えていた私の頭上から、蓮斗の声が聞こえてきた。


ン?


ちょっとよくわかんないなぁ?


「今なんて?」


戸惑いながら聞くと、


「だから、龍鬼の姫になんねぇかって聞いてんの。まぁお前に拒否権ねぇけどな。」


ちょっと最後の一文いらってきたげど我慢して、ごめんなさいと言おうとしたら



「ほら蓮斗!そんな俺様発言しない!ごめんね音羽ちゃん。俺は遠野 利人、一応龍鬼の副総長。よろしくね?……てかホント音羽ちゃんって何者?」



「え?別に、普通の女子高校生なんだけど?」



「いや、それはない、だって他の奴なら、龍鬼って聞いた瞬間、逃げてくもんな。俺は萩原瑛太よろしくな」


この感じだと怒ってないのかな?




「「うんうん。瑛太のパンチも避けちゃうし、ただ者じゃないっ。あ、ちなみに僕たちは」」

「兄の島野音哉と」

「弟の響哉です。」

「「よろしくね。」」


ほんっとに息ぴったり。さすが双子。


「最後は俺だな。松崎颯天。てか、音羽ちゃん何者?俺のハッキングがかなわないロックかけられる人初めて会ったんだけど。まぁこの際いいや。で、姫になってくれんの?」




イヤイヤイヤイヤ。まてまて。



「あのー大変申し上げにくいのですが、私…姫にはなれません。」