そうか。今日は仕事中も昼休みもやけに寂しいと思っていた。そうだ、相澤と話してないからだと、心の中で納得する。


「縁先輩も心なしか元気ないし。倦怠期ですか?」
「はは、まあ、色々あって。ていうかわたしと相澤付き合ってないんだけど」


わたしがそう言うと、突っ伏していた上半身を勢いよく起き上がらせて、「え?!そうなんですか?!!」と目を丸くして叫んでいた。元気な子だ。

「恐ろしいことに、2人は本当に付き合ってないんだよ」と、わたしの隣に座る上司まで悪ノリしてきた。


「美男美女でお似合いなのになあ〜」
「ちょっと先輩やめてくださいよ」
「わたしの同期みんな、相澤先輩と縁先輩が恋人だと思ってますよ…」
「その誤解、全力で解いといて…」