ふっと、光が見えた。
まぶたを開けると、そこはーーー
校門前だった。
「…………えっ」
ふと体を見ると、血の跡も何もない。
痛みも全くなかった。
…………ど、どういうこと?
私、死んだはずじゃ………………
「…………夏樹?」
隣から、私の名前を呼ぶ声がした。
由実だ。
「…………由実!」
「………………帰ろ?」
由実は、にこっと微笑んでから歩き出す。
「…………う、ん…………」
また、過去に戻ってきたの…………?
でも、だとしたらどうして………………?
私、由実をちゃんと守れたはずじゃ…………
よくわからないまま、私は由実についていく。
信号を渡り、また別れ道にたどり着く。
「…………今日は、送らなくて大丈夫だから」
私は、また同じ言葉を由実に言った。
由実からは、「どうして?」と、質問が帰ってくるはず。
「…………珍しいね。わかった」
…………あ、れ?
由実からの返事に、戸惑いを隠せない私。
でも、由実は何事もないように手を振って去っていく。
…………さっきとは、違う?
同じじゃない。
由実との会話が変わってる。
なんで…………?
思考が追いつかない。
さっきとは別のパターンになっていることが、とても違和感に思えた。
私、確実にあの時包丁で切り裂かれて死んだはず。
なのに、また過去に戻ってきてる。
一体どうなってるの?

