「これも」 そこにさらに、 ジャラジャラと飾りのついた スクールバッグが詰め込まれた。 腕まくりをして共同作業で押し込み、 紗良は扉を押さえている。 きつく絞められた首元が解放され、 幾分気分が落ち着く。 「…ふぅ」 大体、似合わないんだ。 高校教師なんて。 最初から間違ってた。 カタカタと鳴り続ける方に目をやると、 紗良が一人、 律儀に扉を抑え続けていた。 「早くお金入れて! まさかお財布、 一緒に入れちゃってないよね?」