「俺、悪い奴に、 こんな格好させられてるだけでぇ! そんなに若くないです!」 「おほほ! じゃあ、おばちゃん逹と来るぅ!?」 血の気の引くようなことをする化け物と、 もう一刻も一緒にはいられない。 声の遠のくあっちの方が楽しそうだと行きかけたら、物凄い形相で怒られた。 「ほんとに行こうとするな!」 「暴力反対…」 妖怪じゃなくて、鬼だった。 絶対に出口の方向には行かないと言う紗良に押され、仕方なく元の林道に戻る。 紗良は、まだ肩をいからせている。 健全な遊びを提案することにした。