「…いいから。 …ふざけなくても…」 謎の責任を感じているらしき女子高生に、 通勤電車に飛び込んだ、 とは口が裂けても言えない。 大して面白くもない教師の仕事を投げ出せず、 真面目に悩んだ末だったことも。 せっかく同じ年に追いつき、 同じ場所に来ても。 あの人の見ていたものなんて、 不真面目な自分にはさっぱりわからず仕舞いだ。 ただやはり年は関係なかったのだと、 妙な安心感だけが残る。 「ドバドバー」 「あっ!ちょっと、 勝手に入れないでくれる!?」